【ブログ】ロマン派音楽と文学の結びつき(郭仁美)
1月31日は、作曲家シューベルトの誕生日です。
この日にちにちなんで、今回はシューベルトが生きたロマン派音楽の時代について、少しお話ししたいと思います。
シューベルトの代表的な作品には、「野ばら」「ます」「魔王」といった歌曲や、《未完成交響曲》などがあります。
音楽の形式は、古典派音楽の様式を受け継いでいますが、その内容には、ロマン派音楽の特徴が色濃く表れています。
ロマン派音楽の大きな特徴のひとつは、文学と音楽が深く結びついていることです。
ロマン派音楽は、作曲家の個人的な感情や心の内にある思いを音楽で表現し、それを聴き手に伝えることを大切にしています。
シューベルトが活躍した時代には、ゲーテやシラーなどの作家を中心に、ドイツ・ロマン派文学が盛んになっていました。シューベルトの歌曲の多くは、こうした詩人たちの詩に作曲されたものです。
たとえば、ヴィルヘルム・ミュラーの詩に作曲した歌曲集《美しき水車小屋の娘》では、修行の旅に出た粉ひき職人の若者が、水車小屋の娘に恋をします。しかし娘は狩人と結ばれ、若者は深い悲しみの中で小川に語りかけ、やがて永遠の眠りにつくという物語です。
シューベルトは、この詩の世界に自分自身の思いを重ねながら音楽を作りました。
詩と音楽が深く結びつくことで、ロマン派音楽は、人の心に寄り添う音楽となりました。
レッスンの中でも、音楽を通して気持ちを感じる時間を大切にし、一人ひとりの表現につなげていけたらと考えています。
※本記事の内容は、『古典派から現代の音楽』 を参考にしています。
郭仁美
